図書館員が薦めるこの1冊『少年と犬』

2022.01.25

どこからともなく現れる犬「多聞」。捨て犬だろうか。

行く先々で出会う人間は、犯罪に手をそめる男や心を開かなくなった少年など、何か問題を抱えた人たちばかり。賢い多聞は、そばに寄り添い、慰め、心を温めていく。まるで人間の心を理解しているよう。

しかし、一所には留まらない。何か目的があるのか、多聞は西へと向かい旅をする。
 

第163回直木賞受賞作

(先週発表されたのは第166回でした)