図書館員が薦めるこの1冊『きみの体は何者か なぜ思い通りにならないのか?』
2022.06.13
「もっと背が高かったら」
「もっと運動神経がよかったら」
「もっと視力がよかったら」
自分の体の生まれ持った特徴について思い悩んだことは、誰もが1度はあると思います。今回ご紹介するのは、美学の研究者である伊藤亜紗さんの身体論。この本では、伊藤さん自身の「吃音(きつおん)」を例に挙げ、「吃音」である体の声に耳をすまし、その声を優しくあたたかな言葉で表現しています。自分にとって「思い通りにならないこと」が、「思ってもみなかったこと」を連れてきてくれると、伊藤さんは言います。
偶然与えられてしまった体をどう生きるか。自分の体を信頼する勇気をくれる一冊です。